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2015年6月号 「なぜ、生きておられる方を
             死者の中に捜すのか(ルカ24・5)」
主任司祭 カレンガ神父

皆さん、ご存知の通り、聖霊降臨をもって復活節は終わります。今年も復活節を終えて、この復活節を通して頂いた恵みを、皆さんと共に黙想したいと思います。

復活節は、私たちにとって、聖霊の導きのもとに、教会(神の民、キリストの体) の成長を体験する時期だと思います。ルカは、イエスの成長について、驚きをもって書き記して下さいました。
「イエスは知恵が増し、背丈も伸び、神と人とに愛された」(ルカ2・52)。

イエスの体である教会(私たち)は、常に成長するように招かれています。イエス様が天に昇られた(昇天)こと、そして、聖霊を送って下さったこともそのためではないでしょうか。当たり前のように側にいたイエスが天に昇ることで、私たちは、このイエスをもっと捜したいという気持ちになります。日々の祈りを通して、神を捜す私たちは、次の問いに出会います。
「なぜ、生きておられる方を死者の中に捜すのか」。(ルカ24・5)

私たちを成長させてくださるイエスは、過去の存在ではありません。イエス様は「今」、教会(私たち)の中で、聖霊を通して生きておられます。教皇フランシスコは、「聖霊は、わたしたちが兄弟愛に満ちた対話のうちに、人々と語るようにします。他者を兄弟姉妹であると認めながら、友情をもって、やさしさをもって、その苦悩や希望、悲しみや喜びを理解しながら、わたしたちが彼らと語るのを助けてくれます。」と教えています。

私が、前に担当していた一つの小教区である姫路教会は、共同体の成長のために、年間テーマとして、「ゆうわ」という言葉を掲げました。
「ゆうわ」(宥和、融和)
  宥 和 : 対立する相手を寛大に扱って仲良くすること。
        相手の態度を大目に見て許し、仲良くすること
  融 和 : とけて混じり合うこと。また溶け込んで調和すること。

私たち宝塚教会も、常に成長に招かれている共同体として、聖霊に導かれ、私たちに「今」何が望まれて、何が必要なのかを、共に祈り、考える場がありましたらと思います。

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