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2014年4月号 「時の中心」
主任司祭 パスクアル・サオリン・カマチョ神父

  人生の中で時計が止まるような時があります。その時、1秒は永遠になって、人生の意味は完全に明らかになります。宇宙が始まった時から今までいろいろな出来事がありました。人間はそれを勉強するために時を作って、過去、現在、未来があることを定めました。しかし、明日は明後日になったら、昨日になるのと同じように、人間が完全に時を支配することはできません。実は、時は永遠の神秘の反射だと思います。わたしたちは時を通して永遠の命を味わうことが出来ます。しかし、その神秘的な体験を受けるために、簡単に見ることではなく、すべての出来事を眺めることが必要です。私たちは祈る時、特に一緒に祈る時、時の中心に入ることが出来ます。祈る人はすべてを超えて、神秘的な窓のようになった時を通して、神様の神秘に入ることが出来ます。

  わたしたちの伝統では、いろいろな神秘的な体験がありました:創造と原罪;神様の約束、出エジプトの体験とイスラエルと神様との契約;預言者の霊感、マリア様への天使のお告げ;受肉とキリストの降誕;救いのためのイエス様の奇跡と教え;受難、死と復活;昇天と聖霊降臨;また、最後に教会の奇跡と私たちに救いを与えてくださる秘跡。私たちは先のすべての神秘を理解するために、歴史の出来事として考えます。しかし、神秘は歴史の出来事だけではなく、今も起こっている出来事であると思います。歴史の出来事としては過去のことですが、祈る心で眺めたら、その出来事を通して時の中心は明らかになります。神様はその時の中心です。

  今年の4月に聖週間を祝います。簡単に見れば、聖週間はキリストの受難、死と復活を思い出すためだけの1週間です。しかし、祈りの心で見れば、その1週間を貫いて、思い出ではなく、「記念」になります。キリストの過ぎ越し(受難、死と復活)は信仰の時の中心です。私たちは自分の信仰を祝うために典礼の暦を作りました。その暦には中心があります。それはキリストの復活です。1年間のすべての典礼はキリストの復活を目指し、キリストの復活から生まれます。徹夜祭は普通の祝日ではなく、すべての祝日の源です。同時に時は復活から復活まで流れます。キリストの復活は信仰の神秘の源と頂点ですから、キリスト教のカレンダの中で最も大事な祝いです。


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