人生は泣き声と共に始まりますが
後で数え切れない笑いが出てきます
どうして人間は泣くのですか
苦しんでも幸せへの希望を持つ者だから
すべての涙は喜びへの願いを隠します
よく考えれば
喜びのため 泣くことはできるのですが
悲しみのため 笑うことができないことがわかります
生きるというのは
海の中に逃げないで
陸に船を押し進めないで
生涯を涙の間に航海するということです
神様は人間の悲しみがよく分かっていますが
人間は神様の悲しみが分かりません
人間は荒れ野の中に住んでいる者のようですが
神様は人間が生きた水を見つけるために
人間の心の中で乾きになりました
心の乾き 神様の水を願うこと
魂の涙 幸せに向かう道を清める水
人間は泣く時 乾く時
涙と乾きの中に
神様が人間を召されていることを考えれば
永遠の笑いが生まれます

カトリック宝塚教会

カトリック宝塚教会月報 2009年9月号
涙と乾き

主任司祭 パスクアル・サオリン・カマチョ神父