カトリック宝塚教会 月報 巻頭言  カトリック宝塚教会のロゴ

2021年 4月号
イースターおめでとうございます
主任司祭 サック神父

   四旬節の40日間の聖なる旅を、イエス様の受難に合わせて、私達の表現方法で、それなりの苦行や断食、祈りや慈善活動にと、取り組んだことでしょう。その過ぎ越しの期間の後、私たちは、ただ一つのキリストの神秘体である教会の一人として、イエス・キリストの復活の神秘体の中で、一人一人の新しい人生に希望をおくことができるようになります。聖パウロが断言するように「つまり、アダムによってすべての人が死ぬことになったように、キリストによってすべての人が生かされることになるのです。」(1コリント15:22)

 その神秘体の中にいても、それでも尚、神イエスが、人間イエスとして十字架の屈辱的な死の苦しみを受けたこと「イエスのパスカルの神秘」の意味を、”理性的な理解”と”信仰”で、もっともっと深めることができるように、復活のイエスに、祈り求めましょう。

 「イエスのパスカルの神秘」は、憎しみと嫉妬、不公正と狡猾さ、無関心と排除、恐れと失望の冷たい岩を打ち砕き、その復活は、人間の苦しみ、悪、そして死の後に、希望の光の復活が準備されていることを、人間に伝えたいと思っています。

 今年のイースターは、いつも以上に、「わたしたちが悩み苦しむとき、それはあなたがたの慰めと救いになります。」(2コリント1:6)ということを意識して、お祝いしたいものです。

 歴史的に、有名なほかの感染症の流行の記録がいくつかあります。そしてそれぞれの流行した感染症について、後世の人の評価が色々の角度からおこなわれます。神の神秘体であるカトリック教会、その一員である宝恚ウ会のわたしたち一人一人も、その流行の中で何を考え何をしてきたかも評価されるでしょう。昨年に続いて今年もイースターを、コロナウイルス感染症の真っ只中でむかえます。身体的にはワクチン接種も現実的となったためか、桜花が一斉に咲いた今日この頃、宝塚周辺でも一気に人の動きが軽やかになったと感じます。しかし、あくまでも相手はウイルスであることを決して忘れてはなりません。

 そして、神の神秘体の中の私達は、「イエスのパスカルの神秘」に乗せて、このコロナ感染症の流行に、意味を見いだしましょう。そして、この「イエスの神秘」に加えられていない、今まだ教会に属さない方々のためにも祈り、何ができるかを、考え働かねばならないと思います。

 イエスは復活した! アレルヤ・アレルヤ!
 

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