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カトリック宝塚教会月報 2007年2月号
“雇われ羊飼いのつぶやき”(その3)
悲しみ節…天ぷら…味見…断煙…
(大斎小斎、償い)
オプス・デイ属人区司祭 酒井俊弘 神父
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 1865年3月17日金曜日の午後、大浦天主堂を訪れた潜伏キリシタンたちの一行は、サンタ・マリアのご像を仰ぎ見た後、プチジャン師にこう話しました。
私たちは霜月の二十五日にみ主(あるじ)ゼスス様のご誕生のお祝いをいたします。
ゼスス様はうまやの中に生まれ、
難儀苦労をしてご成長なされ、
御年三十三歳のとき、私たちのアニマの救いのためにクルスにかかって、おはてになりました。
そして問うたのです。
ただいま私たちは悲しみ節のうちです。
貴師たちも悲しみ節を守りなさいますか
 2月21日から四旬節が始まります。
イエス様自身の断食にちなみ、復活までの日曜日をのぞく四十日間です。
始まりの日である「灰の水曜日」と、主のご死去の日である「聖金曜日」には大斎・小斎を守ることになっています。
大斎・小斎の掟を復習しますと…
大斎:
いわゆる断食。
灰の水曜日と聖金曜日に守る。
一日に一回だけ十分な食事をし、他は軽食とする。
満18歳以上で60歳に達するまで義務がある。
小斎:
肉食を控えること。
満14歳以上が義務を有する。
日本では「年中の毎金曜日に順守しなければならない。ただし祭日にあたる場合はこの限りではない。しかし、キリスト者は、自分の判断により、償いの他の形式特に愛徳の業または信心業、または制欲の実行をもってこれに替えることができる」と定められている。
 日本人にとっては、肉食を控えることは犠牲にはならないでしょう。
「今日は金曜日だから、天ぷらか寿司にでもするか・・・」では困ります。
もっとも一説によると、「天ぷら」の名の起源は、季節ごとのある週の水・金・土曜日に断食をする四季の償い( Quattuor Tempora Paenitentialia )を守っていたポルトガル人たちが伝えた料理だとされていますので、「カトリック典礼的小斎メニュー」と言えないこともありません。
 大切なのは「ゼスス様の難儀苦労を偲び、償いを捧げる悲しみ節を過ごす」という心でしょう。
長崎のある神父様が言っていました。
自分が子どもの頃は、四旬節中に歌を歌っていたら父親から張り倒されよったよ。
母ちゃんが子どもたちのために肉入りの汁ば作りよるとき、
『母ちゃんはできんとやけん、あんたがせろ』って味見ばさせられよったたい。
『味はどうね?』と聞かれても、
『熱かぁ‥』としか言えんやったねぇ
 今でも長崎の信者さんの中には、「四旬節中は断酒ですたい」とか「断煙中です」とか言われる方が多くいます。
皆さん、「四旬節激痩せダイエット」などいかがでしょうか。
 教会法は大斎・小斎の掟を述べた後、こう加えています。
牧者及び両親は、若年齢のゆえに大斎及び小斎の掟を義務づけられていない者にも、償いの真の意味を教えるよう配慮しなければならない。
 己の欲と戦う40日を過ごして、身も心も軽やかにご復活の日を迎えたいものです。
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